RIN architect & associates

  • 北側通り(北西側)からの外観
  • 北側通り(北東側)からの外観
  • 建物への外部アプローチ
  • エントランスからの内観
  • 学校の中心 多目的ホールのようす
  • ホールより東側(隣地側)をみる
  • ホールよりエントランス方向を見返す
  • ホールより西側(教室群)を見る
  • 1階 幼稚園部(左手に幼児トイレ)
  • 1階 幼稚園室
  • 1階 幼稚園部廊下
  • 1階 幼児用トイレ入口
  • 1階 幼児用トイレ
  • 敷地全体のようす
  • 南東方向より 内部俯瞰模型
  • 各階平面図

千鳥町の幼稚園・小学校 Vol1

■ 建物概要について
東京都大田区に計画された私立の幼稚園・小学校である。規模は鉄骨造2階建て述べ床面積1150㎡程度の小さな複合施設である。幼稚園は2才児~5才児までの園児たち20人、小学校は1学年1クラス60人、先生方を含め合計100人程度の規模が想定され、幼稚園・小学校の機能と合わせて地域の集いの場・交流の拠点となることが求められた。子供たちが自発的に学べるような空間づくりを意図し、<子供たちが主人公の学校>になることを目指した。また、本建設事業は非常に厳しい予算組みとなっており、学校教育を支持してくださる多くの支援者の方々による基金により実現された。

■ 配置計画・景観形成
仮設校舎が不要になり既存校舎(既存校舎の一部を先行解体)を利用しつつ建築工事を行えるよう敷地東側の建物配置として、予算を削減すると同時にグラウンドを最大限確保した。また、敷地北西側の交差点には「緑の広場」を設け、ハナミズキ・モモ・シルバープリペット等を植樹し、北側道路にはレッドロビン・ツツジの生垣をつくり地域環境に寄与し景観に配慮した。建物正面にあたる北側には「招きの庇」をパラペットの高さ全面に設け特徴ある外観とすると同時に、アプローチに奥行きと開放感をあたえた。校舎前の幅6mのスペースは、様々な学校行事を行える前広場として整備する予定でいる。

■ 中心としての多目的ホール
2階の各空間とホールを立体的に繋げて一体の空間とすることで、このホールが学校の中心スペースとなるように計画した。ホールの大きさは12m×18mとしており、子供たちにとって日常的に使える屋内広場(体育室)となっている。また、1階の幼稚園部及び2階の小学校普通教室共にホールを経由するように計画することで、エントランスホールとしての役割も担っている。最も公共性が高く地域社会にとって防災上の拠点となることも意図した。

■ 幼稚園部
幼稚園部は、校舎内においてある程度独立し、他と適切な距離を保つべく南側の公園側として落ち着きのある空間とした。予算上設置できるスペースが限られていたことから、園児室に加え廊下部も日常的に利用できるように全て天井高一杯までの引戸の建具形式とした。特に3才・4才児室は、廊下スペースと合わせて大きな一室の遊戯室として利用できる。また幼児トイレについては、オープンな形で計画し園児たちが日常的に楽しめる遊び場となるようにデザインした。(Vol2へ続く)

構  造鉄骨造(ラーメン構造)
構造設計有限会社 サダリ構造設計室
設備設計有限会社 島津設計
施  工白石建設 株式会社
写  真藤田満、山野建治(フジタマン写真事務所)
所 在 地東京都大田区
用  途幼稚園・小学校
敷地面積2711.32㎡(820.37坪)
建築面積715.96㎡(216.63坪)
述床面積1147.16㎡(347.10坪)
階  数地上2階